家を購入するタイミングとは
投稿日：2015/02/06
家の購入を検討し始めた際、どのタイミングが購入のベストな時期だろうかと悩むことがあるかと思います。今回は、統計資料なども参考に、住宅購入のタイミングはいつが良いのかについて探ってみましょう。
他の人はいつ住宅を購入している？
家の購入のタイミングは、その人のライフスタイルが大きく関わってきますが、一般的に、他の人が何歳で購入を考えるのかは気になるところです。
ここに国土交通省が作成した統計資料があります。
『平成25年度住宅市場動向調査』
http://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000076.html
この資料を見てみると、世帯主の年齢を比較するページがあるのですが（「1.3.1世帯主の年齢」）、住宅を購入するのが多い年代は30代ということがわかります。なかでもその割合が顕著なのは分譲戸建てで、5割を超えています。次いで注文新築、分譲マンションが多いのですが、注文住宅の建替えでは60代の割合が多くなっており、その割合はやはり5割を超えています。
住宅ローンの償還期間を考えると、30代は35年返済を選べる最後のチャンスだとも考えられ、実際に購入している人数が多いことがこの統計からもわかります。
ただ、仕事の事情などにより、40代、50代になって初めて購入を検討するタイミングに入る方も、もちろんいます。たとえば中古マンションは40代以上が多くなっていますし、リフォーム住宅は60代以上がもっとも多いのです。
このように、家の計画を立てるのは30代が一番多いわけですが、取得する住宅が何なのかによっても年代は大きく変わってくるようです。
転勤が多い家庭は家の購入は不可能？
転勤が多い家庭では家の購入は不可能ではないかと思う方もいますが、そんなこともありません。ただ、購入のタイミングのずれは起こるようです。
勤め先によって違いますが、転勤が落ち着く40代や50代まで、購入できないことはあるかもしれません。しかし転勤異動が落ち着くころには、家を購入しています。その場合、30代で建てた人とは違い、長期のローンは組めませんが、家賃が安い社宅で生活できていたため、20年前後のローンでも間に合うだけの自己資金をためておくことが可能です。
ただし、同じ転勤するにしても、貯蓄がままならないようだと家の計画はとても無理です。
また、先に家を建ててから、ご主人だけ単身赴任ということも可能ですが、その際は二重生活になり、よほど収入が良くなければギリギリの生活を強いられてしまうことになります。この場合は会社からのサポートを受けられるか確認する必要があるでしょう。
なかには、家を貸して、家族ともども異動を選択する人もいます。適正な値段で貸せれば、ローン支払いも滞ることなく、赴任地で安心して生活できます。
このように注意することはありますが、転勤族だからといって、家を持てないわけではありません。
特別な事情がないなら、計画はできるだけ早く進めたほうが良い
家の購入は本人のタイミングによるものですが、特別な事情がないのなら、できるだけ購入は急いだほうがお得です。
理由はいくつかあります。まず、いまだに低金利が続いていること。建築資材が円安の影響で値上がりしており、建築費の上昇が懸念されること。そして、消費増税の対応策のひとつとして、『すまい給付金』が準備されていることなどがあげられます。
このうち『すまい給付金』は、住宅ローン減税の負担軽減効果が十分におよばない収入層に対して、消費税率引上げによる負担の軽減のために考えられたもので、収入などのいくつかの要件を満たした場合に、最大30万円給付されます（平成27年1月現在）。
登録免許税の減税措置もまだ生きたままです。これらの制度を有効に活用するのなら、できるだけ計画は早いほうがいいでしょう。
家を購入する年代は30代が多いのですが、働き方や仕事を含めたライフスタイル、ローン支払いなどを考慮すれば、自分が必要と感じたときこそベスト・タイミングではないかと思います。みなさんにとってのベスト・タイミングはいつなのかということも、考えてみてはいかがでしょうか。
