住宅を買い替える手順とかかる費用
投稿日：2015/02/09
みなさんに身近なもので買い替えと言えば、携帯電話やマイカーなどが思い浮かぶと思います。実は住宅にも買い替えがあり、どういった手順で行われるのかをご存知でしょうか？ここでは、住宅を買い替える方法や費用などについてご紹介いたします。
住宅の買い替えをするには
住宅の買い替えにあたっては、新しい家を先に買う（＝購入先行）か、古い家を先に売る（＝売却先行）か、どちらかの手順を踏むことになります。以下に、それぞれのメリットとデメリットを簡単に説明しておきます。
・購入先行
今住んでいる家の退去期限がないので、新居購入の検討にじっくりと時間をかけることができるというメリットがあります。
購入が決まれば売却にも期日が生まれるので、売り急ぐあまり価格交渉が不十分になってしまう可能性が。また、旧住居がいくらで売れるか不明確な状態では、新しい住居の資金計画が立てづらくなります。
・売却先行
売却金額が明確になるので、新しい住居の購入計画を立やすいのが大きなメリットです。売却を急ぐ必要もないので、相手とじっくり交渉し、納得する金額で売ることができます。デメリットとしては、売買契約確定後、引き渡し日までに新しい住居を探す必要があり、場合によってはアパートなどの仮住まいを準備しなければなりません。
住宅を買い替える際には、ローンを完済しているなど資金に余裕がある方には購入先行を、旧住居を売却したお金を頭金とし、しっかりとした資金計画を立てながら買い換えたい方には売却先行をおすすめします。ただし、住宅の購入と売却を同時並行で進めていく方法が最も効率よく進められるので、できるだけ購入と売却の時期を近づけるようにしましょう。
住宅ローンが残っていても買い替えは可能？
住宅ローンが残っていても、買い替えすることはできます。ただし、ローンの金額に対していくらで旧住居が売れるかによって注意が必要です。
例えば残り1,000万円のローン残高があって、旧住居が1,500万円で売れたとします。これなら1,000万円でローンを一括返済して、更に500万円のお釣りがありますから特に問題ありません。
しかし旧住宅が700万でしか売れなかった場合、売っても残り300万のローンが返せないということになりますね。そのような場合は「買い替えローン」を利用すれば買い替えが可能になります。買い替えローンとは、新しく買う家のローンと、旧住居のローンを合わせて組みなおす返済方法のことを言います。ローンが残っている場合の買い替えとして、多くの方が利用している返済プランです。
住宅買い替えにかかる費用や税金
個人が家を売却すると、それは収入（譲渡所得）とされ、所得税や住民税が課税されます（住宅の場合、税率の軽減や買い替えによる特例措置も適用可能）。そのほか、買い替えに関する代表的な諸費用には、以下のようなものがあります。単に購入金額と売却金額だけを考えず、費用や税金も考慮するようにしてください。
・不動産業者の仲介手数料や印紙税
家の売買を不動産業者に依頼していた場合には、手数料が必要になります。また、印紙税という、住宅買い替えの際に使用する契約書に収入印紙を貼り付ける際の費用が必要になります。印紙税は契約書に記載されている金額によって異なります。
・不動産登記などにかかる費用
不動産登記による登録などにかかる費用です。登録料と、司法書士の報酬などを含めると数万円～数10万円程度の費用がかかります。
・住宅ローン等の手数料や保証料
買い替えをするにあたって住宅ローンの手数料や保証料が必要になる場合があります。
・引越し費用や仮住まい費用
新居移動に伴う引越し費用や仮住まいが必要な場合は、アパートなどの一時住まい用の費用が必要になります。
住み替え支援制度の利用について
最近ではマイホーム借上げ制度といった支援を利用する方法もあります。「マイホーム借上げ制度」とは、一般社団法人移住・住みかえ支援機構が運営する制度で、子育てが終わったシニア世代の方に、旧住居を子育て中の若い世代などに活用してもらいながら、新しい家で生活してもらう仕組みです。
移住・住みかえ支援機構のスタッフが、提供された旧住居を賃貸住宅として貸し出すことで、旧住居から賃料収入を得ることができます。
住宅は簡単に買い替えられるものではありませんが、いざ買い替えるとなると単に売買の金額だけを考えてしまいがちになります。正しい手順や必要な費用をしっかり計算し、円滑にかつ満足のいく買い替えができるようにしましょう。
